過去の支部長挨拶一覧

★ 年度
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令和3年度


 電気化学会九州支部
令和3年度支部長

清水 陽一
(九州工業大学 工学部)
 
 

 
 2021年電気化学会九州支部長を拝命致しました。会員の皆様、支部および学会の発展のため少しでも力になればと思っておりますので宜しくお願いします。
 さて、私が電気化学会(当時は電気化学協会、以下電化)に学生会員として入会したのが、卒研配属になった1982年の春なので、今年で39年になります。私の最初の学会発表も、修士1年時の筑波大学での電化秋季大会でした。会場が一杯で討論も熱気があったことを覚えています。当時は、リチウム電池、電解、電析メッキ、有機電解などの基礎的な研究発表が多く、化学センサ、燃料電池、固体イオニクス、生物電気化学(バイオ)系はまだ出始めの時期でした。電化は、2021年現在、全国で三千数百名規模の会員数ですが、春秋の年会学会参加者数が千名以上もあり、昔から学会参加率が高いのが特徴です。そのため会員同士はお互いをよく知っており、結束も非常に高くなっています。学会発表会ではどの分野も内容が深く大変ためになるだけでなく、討論やコメントも熱心なため研究を進める上で貴重な場となっています。九州支部は、九州と山口県までが活動範囲ですが、このエリアには電気化学に関連の深い企業も少なくなくありません。支部シンポジウムやトークシャワーイン九州(若手の会)などの本会のイベントにも、企業会員との交流の場をできるだけ作っていますので積極的にご参会ください。
 現在は、Covid-19のため今は交流の場が限られていますが、特にこれからの若い方は、電化の学会活動を通じて、お互いに切磋琢磨し、電気化学という共通の学問領域をきっかけに、まずは九州、それから全国、世界へと議論ができる仲間をつくり、活躍の場を広げてほしいと思います。




令和2年度


 電気化学会九州支部
令和2年度 支部長

仲川 彰一
(京セラ株式会社 研究開発本部 デバイス研究開発統括部)
 
 

 
 昨年は、旭化成株式会社名誉フェローの吉野彰様が、リチウムイオン電池の開発の功績によりノーベル化学賞を受賞されました。また、昨今のIoT、電気自動車をはじめとする技術発展の中で、今まで以上に電気化学が重要となっております。電気化学会は、平成24年1月より公益社団法人としての新たな歩みをはじめ、8年目を迎えました。本会の使命である「電気化学の基礎と応用に関する研究の推進と、それを基礎とする産業技術の進歩を図り、学術文化の向上と産業の振興に寄与すること」には微塵の変化もありませんが、時代の変化に合わせ、学会等の運営や役割も少しずつですが変化してきています。しかし、歴代の支部長のお言葉にもありますように、学協会の起源である学術研究の推進とそれらの社会への還元を志す人々が集う場としての役割は変わりません。九州支部におきましても、学会の使命を再認識しつつ公益社団法人としての役割を踏まえた活動が求められています。支部会員の皆様には今後ともご理解とご協力をお願い致します。
 電気化学会九州支部は、今年度も様々な企画を予定しています。アカデミアの先生方と企業委員の皆様と力を合わせ精一杯取り組んでまいります。是非、講演会や見学会に会員の皆様の多くのご参加をお願いしたいと思います。本年も宜しくお願い致します。




令和元年度


 電気化学会九州支部
平成31年度(令和元年度)支部長

酒井 剛
(宮崎大学工学教育研究部)
 
 

 
 電気化学会は、平成24年1月より公益社団法人として新たな歩みをはじめ、6年が過ぎ7年目を迎えました。電気化学会の使命である「電気化学の基礎と応用」に関する研究の推進とそれを基礎とする産業技術の進歩を図り、学術文化の向上と産業の振興に寄与することに聊かの変化もありませんが、時代の変遷も相まって学会の運営や役割も少しずつですが変化してきています。時代の変化はあるものの、学協会の起源である学術研究の推進とそれらの社会への還元を志す人々が集う場としての役割は忘れてはならないと感じているところです。九州支部におきましても、学会の使命を再認識しつつ公益社団法人としての役割を踏まえた活動が求められています。支部会員の皆様には今後ともご理解とご協力をお願いする次第です。
 電気化学会九州支部は、今年度も様々な企画を予定しています。講演会や見学会に会員の皆様の多くのご参加をお願いしたいと思います。一部の企画では、名称の変更など会員の皆様に親しみを持って頂けるような工夫も考えています。小さな変化ではありますが、大学改革の中の自己点検評価でよく使われるContinuous Improvementという言葉を胸に刻みつつ職責を果たしたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。




平成30年度


 電気化学会九州支部
平成30年度支部長

中島 昭
(日揮触媒化成株式会社)
 
 

 このたび平成30年度の電気化学会九州支部長を委嘱されました日揮触媒化成株式会社の中島です。
 電気化学会は「電気化学に関する産業・学術の進歩発展を図る」ことを目的に設立されていますが、  現在、国際的に進められているマスタープラン「持続可能な開発目標:SDGs」の中で電気化学分野は重要な役割を担っています。 このマスタープランは、2015年9月に国連総会で全加盟国の賛同を得て採択され、2030年までに持続可能な社会を目指すもので、2016年1月1日から実施されています。 17の分野別目標と各目標の169のターゲットが設定されており、電気化学分野は、「17の目標の7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに、9:産業と技術革新の基盤をつくろう、 13:気候変動に具体的な対策を」に密接に関連しています。九州支部においてもSDGs達成に向け新規技術を発信・貢献できるよう技術交流の場を提供し、 九州ならではのゲートウエイの役割も積極的に果たしていければと存じます。
本年度の支部活動として、講演会、見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン九州などを企画しております。 九州・山口地区の会員のみなさまに、最先端の技術情報交換と交流の場をご提供させて頂いています。 産学官、多方面の関係者の方々のご支援とご協力を宜しくお願い申し上げます。




平成29年度





 電気化学会九州支部
平成29年度支部長

清水 康博
(長崎大学大学院工学研究科)
 
 

 この度、平成29年度の電気化学会九州支部の支部長を委嘱されました長崎大学大学院工学研究科の清水です。
 電気化学会の前身の電気化学協会は1935年2月に設立され、本九州支部は当時の関西支部から山口県と九州地区が分離独立して1961年に設立されました。 ともに、長い歴史を持ち、これまで電気化学に関する産業・学術の進歩発展に多大の貢献をしてきています。
 私は、大学4年生の卒業研究で指導教授からいただいた研究テーマの関係で、大学院修士課程在学中の1981年に当時の電気化学協会に入会しました。 その後、大学に職を得てからも、化学センサを中心に電気化学分野の研究を続けてきています。 この間、社会の情勢や要請に応じて、注目される電気化学分野が変わってきましたし、これからも変わっていくことでしょう。 しかし、イオン、分子や物質間の電子の授受とそれに付随する現象を学問的に体系化して理解し、それに基づいて、人々の安全・安心で豊かな生活を継続的に支えるために、 改善・改良版の、又は、新規な科学技術を提供し続けるという、本学会とその会員の使命には変わりはありません。 そのためにも、電気化学会本部の活動に加えて、九州支部においても、今後も電気化学の様々な分野の科学技術の進展に貢献できるよう、情報発信、研究・技術交流の場を企画し提供してまいります。
 ちなみに、本年度は、第54回化学関連支部合同九州大会(H29.7.1(土))を本九州支部がお世話させていただく予定です。 また、2017年電気化学秋季大会(H29.9.10(日)、11(月))を、本九州支部内の会員の皆様のご協力をいただき、長崎大学文教キャンパスで開催予定です。さらに、電気化学会の支部合同企画も計画されています。
 このような事業の円滑な実施のためにも、今後も、九州山口地区の産学官多方面の関係者の方々のご支援とご協力を、宜しくお願い申し上げます。




平成28年度


 電気化学会九州支部
平成28年度支部長

小川 宏
(東ソー株式会社)
 
 

 このたび平成28年度の電気化学会九州支部長を委嘱されました東ソー株式会社の小川です。 電気化学会九州支部50周年の節目を迎えてから5年が経過したところです。地球温暖化、環境負荷低減を目指した21世紀エネルギー利活用のあり方に熱く議論されただけでなく、2011年3に起きた東日本大震災、並びに原子力発電所事故からの復興・復旧に多くの方々の関心が寄せられました。また、エネルギー関係の周辺技術として、北米のシェールガス、中国の石炭資源のエネルギー変換技術が大きく進展した時代でもありました。 更にこれから5年先を眺めてみると、2020年開催予定の東京オリンピックに代表される国際イベントをマイルストーンにして、社会インフラ、住環境の整備が飛躍的に進むことが加わってくるでしょう。電気エネルギーを駆動源にした移動手段が益々普及していくと予想されますし、我々が「スマートグリッド」を自在に使いこなす時代も近くまでに来ているのかも知れません。 豊かな生活を継続、改善する上で、電気化学の技術進展が必要不可欠であることは言うまでもありません。電気を「つくる」、「おくる」、「ためる」、「つかう」、それぞれの技術要素で一歩進んだ技術に変身し、革新的技術として生活、産業の発展に貢献することを期待します。 電気化学会九州支部から興味深く、そして刺激的な情報が発信できるよう、産学官、シニアから若手技術者、初学者まで幅広い層で参加できる技術交流の場を企画、提供して参ります。関係者皆様の積極参加はもとより、本学会へのご支援、ご協力、宜しくお願い申し上げます。 以上                                                      

 




平成27年度


 電気化学会九州支部
平成27年度支部長

岡田 重人
(九州大学先導物質化学研究所)
 
 

 福島原発事故により、国策だった原発依存度拡大による炭酸ガス排出量削減の国際公約(鳩山由紀夫・元首相2009年国連演説「2020年の温室効果ガス排出量を1990年比25%削減」)達成のシナリオが大きく揺らぎ、我が国のエネルギーセキュリティの根幹、エネルギー基本計画が大きな見直しを迫られることとなりました。化石燃料も使用済み核燃料最終処分場も持たない我が国は、切り札となるエネルギー源のないまま、エネルギーベストミックスを模索する自転車操業を続けざるを得ない状況の中、2011年には30年以上にわたり黒字続きだった貿易収支が赤字に転落する事態となり、エネルギー源獲得の原資となる外貨獲得のため電子立国から蓄電立国への産業構造の脱皮も喫緊の課題となっています。電気化学会は古くから日本がお家芸としてきた電解工業から電子材料、センサーからバイオに至るまで、幅広い応用実用分野が因って立つ確固不動の学術基盤を与え、その発展を下支えしてきました。特に昨今では蓄電池や燃料電池など、我が国の国益だけでなく、人類存続に関わるエネルギー問題にコミットする学会の1つとして、その今日的重要性もますます高まっています。今後とも産学官多方面の関係者の方々のご支援、ご協力を得て、九州山口地区、ひいては我が国の電気化学の更なる発展の場を提供し、アジアや世界に向けた九州ならではのゲートウエイの役割も積極的に果たしていければと存じます。よろしくお願い申し上げます。

 




平成26年度


 電気化学会九州支部
平成26年度支部長

平島 伸拓
(電気化学工業株式会社)
 
 

 このたび平成26年度の電気化学会九州支部長を拝命しました電気化学工業株式会社の平島です。
 電気化学会は「電気化学に関する産業・学術の進歩発展を図る」ことを目的に設立され、電解工業、電子材料、電池材料、センサ、生物工学と時代の変遷と共に対象領域が拡がり、また今後はエネルギー政策の見直しもあり、多様化するエネルギー源に関し、ますます電気化学研究の意義が増してきております。
 九州支部ではかかる目的の下、50有余年に渡り活発に活動を続け、工業物理化学講習会を始めとして他の関連学会との共催や協賛を通じ、産学官の方々への情報提供、交流の場を提供しています。
 トークシャワー・イン・九州では若手研究者、技術者の発表、議論等の交流の場として、毎年多数の参加者を得ての活動が展開されていますので、特に明日を担う若手の方には今後も是非積極的な参加をお願いいたします。
 今後とも産学官多方面の関係者の方々のご支援、ご協力を得て、更なる発展を期したいと存じます。よろしくお願い申し上げます。

 




平成25年度


電気化学会九州支部
平成25年度支部長
野口 英行 
 
 

 平成25年度の電気化学会九州支部長の大任を賜り心を新たにしているところです。震災から1年余を経て学会活動も従前通りに回復しつつあり、80周年を迎える電気化学会の春の年会も東北仙台にて開催されます。九州支部も一昨年50周年を迎え、昨年は森田先生の先導のもと、九州支部会員各位のご協力で盛会のうちに電池討論会を終えることができました。電気化学会九州支部のメンバーも沖縄を除く九州全県に広がり、七支部合同大会のポスター発表件数も毎年100件をゆうに越えるレベルを保持し、支部会員の高い研究活動レベルが伺えます。研究分野も燃料電池、リチウム電池、太陽電池等の昨今注目を浴びているエネルギー分野や世界を先導し続けているケミカルセンサー分野や将来の発展が期待できる生物電気化学分野と広範な領域での研究活動が活発に続けられ、今後も高いレベルでの研究活動の継続を期待しています。電気化学会の財団法人化にともない九州支部運営のやり方も若干の変更が加えられますが支部活動は従来通り活発に行うつもりですので、会員各位のご協力をお願いします。

 




平成24年度


電気化学会九州支部
平成24年度支部長
木内 政行
 
 

  このたび平成24年度の電気化学会九州支部長を委嘱されました宇部興産株 式会社の木内です。昨年度、電気化学会が公益法人となりましたが、実質はこれまでの歴代支部長がなさってこられたように、支部の活動が円滑に行われるよう 尽力することが使命であると考えております。微力ながら最善を尽くす所存ですので、ご支援、ご協力を賜わりたく、よろしくお願い申し上げます。
  昨年、電気化学会九州支部が発足して50周年の節目を迎えました。記念事業として開催しました「第50回工業物理化学講習会」には多数の方にご参加い ただき、ありがとうございました。テーマが「今後のエネルギー開発と展望」ということで、多岐にわたる発表、質疑があり、今後ますます環境およびエネル ギー関係技術を発展させていけるよう、尽力しなければならないとの思いを新たにするとともに、電気化学会、特に九州・山口地区から新たな技術や製品を全世 界に向けて発信されていくことを期待しております。
  支部の活動につきましては別ページでご覧いただけますが、講演会、見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン九州などを通して、九州・山口地 区の会員のみなさまに、最先端の技術情報交換と交流の場をご提供させて頂いています。トークシャワー・イン九州は若い学生達の勉強と交流の場として定着し ていますが、企業の方を含め、どなたでも参加いただけます。会員のみなさまの積極的なご参加とご協力をよろしくお願い申し上げます。

 




平成23年度


電気化学会九州支部
平成23年度支部長
森田 昌行
 
 

 2011年3月11日に東日本をおそったM9.0の巨大地震とそれに伴う大津波は,私たちがこれまでに経験したことのない甚大な災害を東北・関東地方にもたらしました。この災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに,被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。さらにはこの地震と津波により東京電力の福島第一原子力発電所の諸施設に極めて深刻な被害が発生し,発電施設はもとより周辺の広い地域にわたって危険が及ぶような状況が続いています。被災地の一刻も早い復興と,原子力発電施設の危険な状況が早急に改善されることを願ってやみません。
 復旧・復興作業が急がれる中で将来のことを語るのはまだ早いかもしれませんが,このたびの福島での事故は,当事国である我が国はもちろんのこと,世界の至る所で今後のエネルギー政策に関する議論が巻き起こることは必然です。現代文明に必要なエネルギーをどう確保するか,という極めて重要な課題が人類全体に突きつけられているといえましょう。
 電気化学は,電気エネルギーの有効利用のみならず,発電や蓄電のための高効率デバイスの基盤科学という観点から,今日のエネルギー問題と深く関わる学問分野です。実際,太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーを補完するための蓄電池や燃料電池の技術は将来のエネルギー体系の重要部分を占めると期待されています。このたびの原子力発電所の大きなトラブルによってエネルギー分野における電気化学の役割はよりいっそう高まってくるものと思われます。
 本年は,電気化学会九州支部が発足して50周年にあたります。支部では見学会や講演会などの恒例の事業に加えて記念事業を計画しております。さらには電気化学会が公益法人に移行することもあり,学会における支部の役割についてもあらためて確認する機会にしたいと思っております。皆様のご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。  




平成22年度


電気化学会九州支部
平成22年度支部長
亀井 啓次
 
 

 昨年はハイブリッド自動車が市販車売上げ上位にランクされ、各種補助金、エコポイントなどにより環境対応、省エネルギー技術が推進されるなど、環境に対する人々の意識や流れが明確になった年であったと思います。今後ますます、環境およびエネルギー関係技術の進展と実用化が進んでいくことと考えられます。こうした流れの中で、電気化学は、リチウムイオン二次電池や燃料電池などの電池・エネルギー技術、電解工業、センサー技術、生物化学と、活躍の領域が幅広く、その進歩や技術革新が、未来に大きく貢献できる学問です。新たな技術や製品が、電気化学会、特に九州・山口地区から全世界に向けて発信されていくことを期待しております。 電気化学会九州支部では、講演会・見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン九州などを通して、九州・山口地区の会員のみなさまに、最先端の技術情報交換と交流の場をご提供させて頂いています。著名な先生の講演の他にも、若手研究者や学生の方々には、化学関連支部合同九州大会、トークシャワー・イン九州にて、研究成果の発表、また産学官交流の機会を設けております。 会員のみなさまの積極的なご参加とご協力をよろしくお願い申し上げます。  




平成21年度


電気化学会九州支部
平成21年度支部長
山木 準一
 
 

 1990年にリチウムイオン二次電池の市販化が公表され、1992年にはR. A. Marcusが電荷移動反応の研究でノーベル化学賞を受賞し、また、燃料電池やリチウムイオン二次電池を搭載する自動車の研究も国家規模で活発に行われています。その他にも、電気化学キャパシターやセンサー、電解工業、生物工学などの分野で、革新的な研究開発が行われでおり、このような時期に電気化学の研究に携わることができ幸運であると感じています。それとともに、このように電気化学が活発な時期に電気化学会九州支部支部長を勤める責務の重大性をひしひしと感じています。
 電気化学会九州支部の重要な役割は、九州・山口地区における電気化学の発展と産学官交流の活発化にあると思いますので、その方向に向うよう努める所存です。講演・見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン・九州などにより産学官交流を活性化していきます。また、今年度は化学関連支部合同九州大会の幹事を電気化学会九州支部が行うことになっており、御期待にそえるような立派な大会にすべく準備を行っています。
 経済状況は世界的規模で悪化に進んでいますが、電気化学会九州支部が何らかの貢献が出来ないものかと考えています。会員各位のご協力とご助言を宜しくお願い致します。




平成20年度


電気化学会九州支部
平成20年度支部長
喜田 康
 
 電気化学は、電子やイオンの移動に関わる化学的現象を扱う化学の一分野ですが、物理化学、無機・有機化学、分析化学、化学工学などの化学分野はもちろん、半導体などの電気・電子分野、バイオセンサーなどの生物分野など多くの学術分野と密接に関わり、新しい材料、技術の開発には必要不可欠な学問です。
電気化学会は、その電気化学に関する産業・学術の進歩発展を図ることを目的に、1935年に設立された70年以上の歴史をもつ学会です。しかし、その内容、領域は時代の要請により大きく変化し、また拡大してきました。最近の大きな社会問題は、地球温暖化の進行、石油価格の高騰などの環境・エネルギー問題で、毎日のようにテレビ、新聞で報道されています。この解決策の一つとして注目され、開発が待望されているのが、エネルギー変換・貯蔵のための2次電池、燃料電池などの電気化学的デバイスです。このように電気化学をベースにした応用は、電池以外にも様々な最先端材料、技術分野に期待されており、本会の果たす役割は益々大きくなっています。
電気化学会九州支部は、山口県と九州8県の会員の皆様に、講習会、講演・見学会、外国人講演会などの活動を通して、情報、交流の場を提供しています。特に、支部として力を入れているのが、若手研究者の育成、交流です。毎年7月に開催されている化学関連支部合同九州大会では、若手研究者の意欲増進のため、優れた研究発表に対して優秀研究発表賞を制定し、昨年は11件の発表テーマを表彰しました。また、今年は9月1、2日大分県湯布院で開催される産学官の若手研究者、学生を対象にしたトークシャワー・イン・九州では、著名な先生の講演以外に、自らも研究発表、研究室紹介を行い、相互の交流を図っています。更に、毎年秋には、一般の会員の皆様にも興味を持っていただける最新の技術情報をテーマに工業物理化学講習会を開催し、その分野でご活躍されている講師の先生を招聘し、最先端の最新な技術情報の提供に努めています。
今後とも、会員皆様の積極的なご参加とご協力をお願いいたします。



平成19年度


電気化学会九州支部
平成19年度支部長
三浦則雄
 
 電気化学は、イオンと電子が関与する反応をベースとする学問体系ですし、それに基づいた電池材料、電解工業、電子材料、センサ、生物工学などの広い産業技術分野・領域をカバーしています。電気化学反応をスムーズに進めるためには反応場としての電極界面(インターフェイス)と、反応のバリアを下げる高活性な電極触媒(プロモータ)が必要です。このことは本学会支部の活動にも比喩的に当てはめることが可能でしょう。イオンや電子、また分子は、本地区で電気化学に関わる研究者、技術者、学生などに例えられますし、本支部は産官学からの様々な背景を持つ人々が集うためのインターフェイスとしての場(舞台)を提供し、その活動を活性化する電極触媒としてのプロモータ的な役割を果たす必要がありましょう。
 本学会の使命のひとつである産業振興への寄与のためにも、産官学連携の場を与えることは重要ですし、電気化学分野だけのホモジニアスな集団だけでなく、異分野の研究者のヘテロジニアス的な集まりの場、さらには国外、特に本地区と地理的に近いアジア諸国の学者などとの交流の場を提供する使命も果たすべきではないかと思っております。
 具体的には、本支部が主催する工業物理化学講習会、トークシャワー、一般講演会、外国人講演会、見学会、および各種共催事業をさらに活性化し、また当ホームページをより充実する必要があります。これらの事業を通して、本地区の様々な人々が集い、学び、プレゼンし、情報交換できるインターフェイスとなることにより、情報発信、技術シーズ・ニーズマッチング、国内外の研究者との学術交流などの活動をプロモートできます。その際の人々の出会いに伴う良き縁としての人的・知的リンクの構築のためにも、本支部が少しでも貢献できればと願っております。
 本年度も、会員各位のより一層のご支援を本支部に賜ることができれば幸いに存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。



平成18年度


電気化学会九州支部
平成18年度支部長
麻生  功
 
 電気化学会九州支部の規約をあらためて見ますと、本支部は「電気化学に関する諸般の産業学術の進歩発達を計り、会員相互の親睦、本部との連絡ならびに電気化学会の発展を助成することを目的とする」となっています。これからの1年、この目的に沿って運営し、諸先輩が永年培われた深く広い活動の歴史に新たな1ページを加えることができるよう活動したいと思います。会員相互の、また産学公の交流の場として、講演・見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン九州などを大いに活用してください。昨年開設したホームページからは本支部の活動状況を刻々発信していきます。皆様の積極的なご参加とご協力をお願い致します。
 日本の景気は上昇傾向にあるようです。この傾向が日本の科学技術の実力を反映した実質的なものであって欲しいと思います。世の中の動きと科学技術の関係が密接になってきた現代、科学技術の進むべき方向を見誤らないことが重要です。学会はそれぞれの分野でその進むべき方向や指針を示す場でもあって欲しいと思います。電気化学会の発展を支える本支部の活動もその一助になればと念願しています。



平成17年度


インターネット時代の電気化学
電気化学会九州支部
平成17年度支部長
松永 守央
 
 インターネットは、社会の価値観と構造の変貌を余儀なくしつつあります。大学が育成する人材に対する社会的要求も大幅に変わりつつあり、変革の波の中を泳いでいると感じています。電気化学は時代の変革に柔軟に応答してきた学問であり、電気化学を利用する産業は、時代の変革期に質的には変化しつつも量的には増大してきました。インターネット時代の到来により電気化学はさらに変貌を遂げ、この学問分野を活用する新たな産業分野が創出されると確信しています。
 電気化学会九州支部では、講演見学会、工業物理化学講習会、トークシャワー・イン・九州、外国人講演会などの活動を通して、産学官の交流の場を提供しています。この度、会員の皆様の交流をさらに深めるために、ホームページを開設しました。一方では、電気化学に馴染みの無い方、電気化学を志す学生諸君に情報提供することにより、新たな応用分野の開拓と、新たな仲間の輪を広がることを期待しております。情報を迅速に提供することは当然ですが、ホームページをご覧になられた方の意見を反映した交流の場としたいと考えておりますので、ご協力をお願い致します。











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